みなさん、こんにちは。
早いもので、今年もあと10日ほどで終わってしまいますね。。。
前回、家庭内で起こる不慮の事故の多さに驚かれたかと思います。
その内容について今回はおはなししたいと思います。
『安全が守られる家-本当は怖い家庭内の事故-』その②
前回おはなしした平成22年の人口動態統計から、「不慮の事故、および家庭内事故の詳細」をグラフ化しました。
事故の分類には、転倒・転落、溺水、火災、窒息、中毒とさまざまなケースがあります。
住宅の中で死亡する事故を想像すると、最初に階段や高所から落ちることを考えるのではないでしょうか。
しかし、実際の家庭内事故を分析すると違いますね。
溺水事故が最も多く、続いて窒息の順になります。転倒・転落はその次です。
そこで、この不慮の事故死亡者数のうち、家庭内で起きている割合を表にしたものが下の表になります。
こちらを見ると、不慮の事故の中で、家庭内で起きている事故の割合は42.5%です。
----- 解説 -----
全体の不慮の事故死亡者数から、交通事故を引いた人数で考えます。
40,732人(不慮の事故全体死亡数)ー7,222人(交通事故死亡数)=33,510人(交通事故以外の不慮の事故死亡数)
14,249人(家庭内事故総数)÷33,510人(交通事故以外の不慮の事故死亡数)=42.5%
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そうしてみると転倒や転落での家庭内事故の割合は35.3%と低く、住宅以外で起きることが多いということです。
逆に住宅火災は一番高くなっています。
家庭内事故と住まいを考える上では、窒息や中毒への対処には限度があります。
窒息事故の多くは誤えんで、例えば子ども誤えんを防ぐためには、飲み込みそうな小物類の整理をする必要がありますが、これらは生活の中で対処するしかありません。
住まいづくりを進める上で考えておかなければならないのは、転倒・転落、火災、溺水への対応です。
その③へつづく…