家づくり小噺

ユカ座とイス座~リビングにどんな椅子を置く?~②

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みなさん、こんにちは!

前回は、日本人がユ力座の暮らしを忘れられないのには、上足の文化が残されていることが大きい。というお話をしました。

今日はその「ユカ座とイス座~リビングにどんな椅子を置く?~①」に続き、その②をお送りします。

ユカ座のはじまり

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日本の茶の席では、正座からのきれいな立ちあがり方が定められています。主人も客人も互いに相手の反対側にある足を立てることから動きだします。相手に尻を見せずに、美しくふるまうための行動の美学です。

ところが茶の湯が始まった頃には、じつは日本にはまだ正座の風習がなかったとされています。当時は韓国と同じあぐら座や立膝で座るのが普通だったようです。もちろん千利休が座る姿勢も同様で、現代から考えると立膝やあぐら座でお茶を点てて飲むのはなかなか想像しにくいことです。

その後、日本では正座が定着することになります。石に紙が貼られただけの韓国のオンドルよりも、厚みがあって柔らかい畳の上の方が正座に向いています。さらに服装も、チョゴリの衣装より膝が締められている和服だから、正座の風習が広まったとも考えられます。

いずれにしても畳が広がり、数寄屋造りの家が建てられると、日本人は正座をすることが普通なりました。江戸時代を通じて400年ほど続くと、すっかりユ力座の暮らし方が身体に染みこみました。

ところが、正座という呼び名は明治時代につくられたもので、本来は端座とか「かしこまる」といわれていました。

イス座の普及

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文明開化とともに、西洋の生活様式であるイス座が入ってきました。しかし、すぐに受け入れられたわけではありません。食卓も近年まで、ユ力座で使う「ちゃぶ台」が一般的でした。

ところが戦後にはあっという聞に、イス座の生活が普通になりました。今では、椅子がまったくない家は、おそらくないといっても良いでしょう。

そして正座やあぐら座に苦痛を感じる人もたくさんいます。正座は膝や足首への負担が多く、あぐら座は腰や背筋への負担があります。その点の快適さは、イス座の方がずっと楽です。たとえば、介護を考えても、立ちあがりやすい高さにあるベッドや椅子の方が便利です。

歴史の上で意外なのは、正倉院の所蔵品の中にも椅子があることです。室町時代や平安時代には椅子が使われていた時期もあります。さらにさかのぼると、埋葬品としての埴輪にも椅子に座った姿の出土品もあります。決して日本人が椅子を避けてきたわけではありません。

そんな椅子の歴史もあるのに、今また、ユ力座の暮し方が求められています。ソファを背もたれにして床に座ったり、ソファの上にあぐらをかいて座ったりしているのです。まるで、腰かけるための椅子としては、まったく別の使い方を考案したのと同じです。

ユ力座にしてもイス座にしても、生活スタイルを決める大切な要素です。特にくつろぎをテーマにするスペースでは、よく考えておく必要があります。


「ユカ座とイス座~リビングにどんな椅子を置く?~③」へ続く…
出典:住まい文化研究会「おうちのはなし」

ユカ座とイス座~リビングにどんな椅子を置く?~①

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みなさん、こんにちは!

靴を脱いで過ごす日本人には、どうやら音からの床に座る暮らし方がいまだに根づいているようです。普段の生活の中でくつろぐときには、あなたはどのように座っていますか。床に座るか、椅子にかけるか。日本人のリビングでの過ごし方を改めて考えてみましょう。

根深いユカ座志向

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部屋の使い方で、ソファに座っている人の3倍近くが、床や座椅子に座っているという調査があります。どうやら日本人の暮らしには、根深いユ力座志向があるようです。しかし昔からの座敷の生活を復活し、続けたいと考えられているわけではありません。それは和室が失われつつあることを考えればわかります。

こうした強いユ力座志向がある一方、家具店に行くと、立派な応接セットが並べられています。もちろん、それだけ購入される人も多いということです。でもユ力座で使えるダイニングセットは、あまり見かけません。キッチンの高さを考えれば、椅子を使ったダイニングセットがなければ暮らしにくいでしょう。

どの家にも椅子がありながら、多くの人がユ力座の暮らしに憧れているということになります。知れば知るほど、日本人にとっては、ユ力座とイス座の関係は複雑なものに思えてきます。

実際に家を新築して暮らし始めている人たちのデータからも、その迷いを見ることができます。新築して住み始めた500軒以上の家庭に対する調査から見えてくることです。
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たとえば、ソファセットを所有している家庭の割合は、62.1%です。ユカ座の暮らしをしたい人が72%であることを考えれば、思った以上にソファセットを置いている家庭が多いのです。

ところが同じ調査で「ソファに背をもたれて床に座ることが多い」と答えている家庭も、30.0%あります。これらのデータを見る限りは、ソファを所有しながら、ソファに座っている人は、およそ半数です。せっかくソファを買っても、実際は背もたれにして使っているのです。普段の生活の中で、思いあたる人も少なくないのではないでしょうか。つまり、リビングではソファに座る人と、床に座る人、そしてソファはあるけどソファに座らない人たちがいることになります。

このようにユ力座とイス座の暮らし方が分かれるのは、リビングです。それはリビングの使われ方が明確になっていないことの表れでもあります。同調査のデータを見てもそれがわかります。

これらを見ると、イメージしている以上にダイニングの役割が高いことがわかります。そして新しいリビングにソファセットを置いてみても、実際にはリビングが使いこなせていないのです。

では、日本人に合ったリビングの過ごし方とは何でしょうか。本当のリビングの過ごし方を学ぶ機会もなく、リビングの価値にまだ気づかされていないのかもしれません。

床に座るか?、椅子にかけるか?あなたの暮し方はどちらですか。

上足の文化

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日本人がユ力座の暮らしを忘れられないのには、上足の文化が残されていることが大きいと思われます。玄関の上り框で靴を脱ぐことで、室内には清潔感が保たれています。そのため気持ち良く直接床に座ったり、寝転んだりすることができます。

また、畳が普及したこともユ力座の風習を築く大きな要因になります。本格的な和室でなくても畳を敷きたいと思う人は、まさにユ力座の暮らしを望んでいる人です。ユ力座の暮らしを望む人の中には、椅子にかけるよりも床に座る方が姿勢を保てると感じているも多くいます。

同じように上足のスタイルである韓国では、オンドルが畳と同じ役割を果たしました。床暖房としてのオンドルは、石の床材の上に紙を貼って仕上げてあリます。床暖房では、やはり直接座るのが、気持ちの良いことです。日本と韓国のどちらの国も、イス座の国である中国の影響を大きく受けながらも、ユ力座の暮らしを失っていません。

面白いことに同じユ力座でも、実は日本と韓国では座り方に違いがあります。日本では正式な座り方は正座とされ、韓国では男性はあぐら座で、女性は立て膝で座るのが正式な座り方です。


「ユカ座とイス座~リビングにどんな椅子を置く?~②」へ続く…
出典:住まい文化研究会「おうちのはなし」

住宅の骨組み「スケルトン」~資産価値を守る家にするために~②

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みなさん、こんにちは!

前回は、柱や梁を大事にさえすれば、間仕切りや設備機器を並べるのは自由に再生できる。というお話をしました。

スケルトンとインフィル

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長く使えるための骨組みをしっかり考えて、時代に合わせた改修を進めてゆくために、建築の世界で使われている言葉が、スケルトン・インフィルです。これまで書いてきた住宅の骨組みがスケルトンであり、使う人によって、あるいは時代によって改修する間仕切りや設備機器などをインフィルと呼びます。

小中学校の理科室にあった骨格見本を、スケルトンと呼んでいることを思い出せば、骨組みを表していることは想像しやすいかもしれません。インフィルは聞きなれない言葉ですが、その対となっているもので、骨組み以外はすべてインフィルと考えれば良いでしょう。住宅では、設備部品や内装材、さらには生活のために揃えられる家具もインフィルの一部です。

スケルトンがしっかりしていれば、内装や家具を変えながら長期にわたって住み継ぐことができます。持続可能で長持ちする家を考える時には、このスケルトンとインフィルを区分して考えます。

さらに、仕上げや設備機器などの比較的寿命が短いものをインフィルとし、逆に長く持たせるものをスケルトンと考えても良いかもしれません。当然、構造強度や断熱性などの性能もスケルトンと考えることが多いようです。

ただ、古民家が再生改修されるのには、現代生活に合わせた設備機器が設置され、インテリアを変えるのはもちろんですが、耐震補強と、しっかりとした断熱材を充填して、住環境を整えることも行われます。つまり性能もインフィルになりえます。戸建住宅のスケルトンは、本来の意味通り、木材の柱や梁といった骨格そのものを指していると思った方が良さそうです。

家は、柱がなければ建ち上がらず¥梁がなければ2階の床や屋根が掛からないことは、誰でも想像ができることだと思います。このスケルトンがあって初めて空聞が確保され、さまざまな使い勝手やデザインの検討ができるのです。住宅のスケルトンをよく知れば、理想的な設計もわかり、最初にあげた骨組みの価格の価値もわかるようになります。

環境貢献と資産価値

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住宅のインフィルである仕上げ材や設備機器などは、年数を経るごとに損傷や故障が増え価値が低下します。だからこそ、メンテナンスに加えて、時には入れ替えも必要です。

しかし、スケルトンに使われている木材は、基本的には100年以上の耐久性があると考えられています。現実に、木造でも一千年を超えて残されている建築物があります。

それ以上に、木材をしっかりと長く使うことは、地球環境にも貢献できることです。

住宅のスケルトンとして使用できるまで樹木が生長するのには、通常40年~60年はかかります。よく知られている通り、樹木は光合成によって空気中のCO₂を集めて生長しています。その生長期間よりも短く使い捨ててしまうことになれば、環境破壊となりかねません。

さらに、生長した樹木をすべて使い切っているわけではありません。丸太の中から端材を切り落として、四角い木材として使用しています。こうして刻んで燃やしてしまっている分を計算に入れると、少なくとも100年は使用する必要があります。木材というのは、それほど貴重な地球の資源なのです。

それに加えて、木材の供給には原生林などの違法伐採の問題も抱えています。地球環境の保全などを考えれば、これまで以上に、木材は資源として貴重なものとなる可能性は高いといえます。

木材が不足して高価なものとなれば、さらに木造住宅を新築することは難しくなるかもしれません。その時には、住宅のスケルトンは、まさに資産としての価値そのものとして考えられるようになるのではないでしょうか。

最初は単なる建築費の内訳書でしかありませんでしたが、スケルトンである木材の価値に着目すると、大きなテーマが隠されていることに気づかされます。家のスケルトンである材木の価値を知り、大切にしてゆくことは、結果的に自身の資産を守ることにもつながっているのです。


出典:住まい文化研究会「おうちのはなし」

住宅の骨組み「スケルトン」~資産価値を守る家にするために~①

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みなさん、こんにちは!

日本の家は、30年ほどで価値がなくなるという話をよく聞かされます。でも、建築後100年以上経った家も、まだまだたくさん残されていて、古民家再生で生き返る家も少なくありません。逆に古い家ほど立派な骨組みがあり、改装して新しい家に負けない快適さを実現できます。スケルトンといわれる住宅の骨組みについて考えてみましょう。

骨組みの価格

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突然ですが、2500万円ほどの家を建てるとして、骨格である柱や梁などの木材に、どれくらいのコストがかかっていると思いますか。

家を建てるのには骨組みの他にも、壁の仕上げや、キッチンや浴室などの設備機器を設置しなければ住めるまでの空間になりません。大規模な改修工事などでは、骨組みだけを残してすべてをやりかえることも珍しくあリません。

それだけ骨組みは建物の主要部分でもあり、間違いなくすべての部材の中で最も長持ちする材料であるはずです。コストを考えれば、おおよそ半分近くのコストがかかっていると想像しても普通であると思います。

建設費用の事例として、公開されている工事価格の内訳を見ると、具体的な価格が見えてきます。延べ床面積35坪ほどで、約2,570万円の家の工事費内訳です。

この中で、骨組みである柱や梁にかけられている費用は116万円です。金額にしてみると、全体の5%にもなりません。坪単価として換算してみると、3万3千円/坪ほどが、家の主体となる骨組みの木材の価格ということです。その他に面板や羽柄材を全部合わせても使っている木材の量は17㎥ほどで、総額217万円、8%ほどです。
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この柱や梁の上に、床や壁が作られ、すべての部材が積載されていると思うと、意外に安いと思う人も少なくないのではないでしょうか。外壁や内装工事の方がずっと高く、さらに旧排水設備工事費は3倍にもなります。

こうした骨組みに使われる木材の価格は、国産材とかの産地や樹種、そして無節といったの木材のグレード、さらに木材の乾燥率などによって遣います。でも、多くの場合は建設会社に任されていることがほとんどで、施主が指定することは珍しいことです。

その上、たとえば高級住宅であっても、骨組みの木材量が大きく変わるわけではありません。その上多くの場合は、骨組みの木材を組み上げて内外装の工事を済ませれば、見えなくなり知らないままになってしまいます。

また、大手メー力ーの木造住宅では、供給を安定させるために、世界的に流通しているホワイトウッドなどの外材を使うことが多くなります。これらの材は比較的安価な材である上、さらに大量に買いつけることでコストを下げています。

そのように考えると、本来は最も資産価値として残される骨組みに、大事なコストをかけていないということになってしまいます。ですから、工事費の見積書を見る時には、木材の種類やグレード、そして乾燥率を確認しておくことが大事です。このポイン卜に絞り込んで比較してみるだけでも、建設会社の判断のポイントになるはずです。

そして、できれば建築現場を見せてもらうことです。工事途中でなければ、骨組みをしっかりみることはできません。決して白くてきれいに見える木材が、良いとは限りません。

古民家再生

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建設現場以外に、木造建築の骨組みを見ることができるのは社寺や古民家です。現(あらわ)しといわれて、これらの建物では骨組みが表に見えています。

現代の住宅の骨組みと見比べてみると、柱や梁にはとても立派な木材が使われています。今の時代にこれだけの木材を揃えようと思えば、相当の費用をかけなければなりません。それだけでも価値はありそうです。

実際に古民家が解体されると、使われていた木材は価値のある古材として流通することもあります。

だからこそ、解体しないで古民家を再生して利用することを願う人もいて、生まれ変わっている古民家も多くあります。現実に同じレベルでの木材を揃えて再建築する手間と費用を考えても、さらに歳月をかけて乾燥し深みを増したことも価値の創造と考えても、簡単に手に入るものでもありません。

こうした古民家の再生に対して、忘れてはならないポイン卜があります。それは古民家の多くが、意外にも単純な構造になっていることです。

現代の一般大工にはできないような、木構造の技術の粋を集めて作られていることは間違いないのですが、逆に躯体の解析や設計スキルは拙かったので、平面的には規則正しく柱を並べて、極力単純につくられています。

このような建物の建て方は、「間面記法」と呼ばれ、現代の〇LDKと同じように、〇間〇面で建物の概要を表しています。京都の有名な三十三間堂は、柱を34本並べて柱間の数が33間ある細長い建物である堂という意味です。家を建てる時も、その間面で依頼すれば、建物の規模がわかり、さらには用途も察しがつきました。

このように単純な間面記法のつくりでできているだけに、柱や梁を大事にさえすれば、間仕切りや設備機器を並べるのは自由にして現代流の住み方に改修して再生できるのです。マンションのフルリフォームのようなものです。もちろん現代流のインテリアデザインにすることも可能です。

逆に細かい柱をたくさん立ててしまうと、改修してデザインし直すことは難しくなります。長く資産価値を確保するためには、こうした柱や梁の骨組みを想定して設計することがポイン卜です。


「住宅の骨組み「スケルトン」~資産価値を守る家にするために~②」へ続く…
出典:住まい文化研究会「おうちのはなし」

注文住宅わたしの家~どんな家をつくりましょうか?~③

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みなさん、こんにちは!

前回は、どうして、日本では建売り分譲住宅よりも、注文住宅が多いのでしょうか。というお話をしました。

今日はその「注文住宅わたしの家~どんな家をつくりましょうか?~②」に続き、その③をお送りします。

家のデザイン

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個性を発揮する要素のひとつにデザインもあります。せっかく注文で建てるのですから、自分の好みに合わせたデザインにするのは夢の中の夢です。調べれば調べるほど、さまざまな建材が世の中にはあるので、趣向を凝らして家をつくることができます。

しかし多くの場合は、住宅のデザインは専門家に依頼しながら進めなければならないものです。そのためには、住宅設計を手掛けるデザイナーとのコミュ二ケーションが欠かせません。

信頼して設計士にすべてを任せるのもひとつですが、注文住宅である以上は自分の意見を盛り込みながらつくり上げたいものです。そのためには、自分自身の要望をしっかり表現することができなければ、設計士も取り組むべき目標が見えてこないものです。

住まいるトーナメント

じつは家をデザインするのには、いくつかの大事なポイン卜があります。思いつくままに要望を上げることができても、これらの要望が整理できなければ、設計士も混乱するばかりです。

中には、あちらを立てれば、こちらをあきらめるしかないというような矛盾を含む場合もあります。単なる要望の羅列ではなく、できれば要望の優先順位を明確にして設計士に伝えなければ、整理もできないのです。

そこで今号では、家づくりのデザインにつながるポイントを32項目、あらかじめ用意してみました。それぞれの項目を見ると、まさに矛盾につながる要素もあります。しかし、これらの項目を、それぞれにどちらを優先させるのかを、卜ーナメン卜形式で決断してゆくことで、自分の要望を整理できるようにしています。
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もし、この項目にない、自分流の項目がありましたら、卜ーナメン卜に足して、シード権の決勝にしてみてください。

もちろん、家族によっても意見が違う可能性もあります。自分が思っている以上に、パートナーの意見が違うことに気づくことになるかもしれません。互いに新しい家に対する夢の片鱗を知ることができれば、大切にしなければならないことも見つかるかもしれません。

当然のことながら、設計士にとっては、この「住まいるトーナメン卜」は、あなたらしいあなたの家への、貴重な資料になってくれるはずです。


出典:住まい文化研究会「おうちのはなし」

注文住宅わたしの家~どんな家をつくりましょうか?~②

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みなさん、こんにちは!

前回は、日本では自分の思うままに家をデザインして、住まいづくりを楽しむことができる。というお話をしました。

今日はその「注文住宅わたしの家~どんな家をつくりましょうか?~①」に続き、その②をお送りします。

建売りにないもの?

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どうして、日本では建売り分譲住宅よりも、注文住宅が多いのでしょうか。あるいは家を求めようとしている人たちに、それだけ多様化した二ーズがあるということなのでしょうか。この疑問への答えは簡単ではなさそうです。

ところで、どの地域でもそれなりに、分譲住宅はあるものです。単純に、こうした建売住宅を見学して、自分の感性に合い納得できれば、わざわざ注文住宅を検討しなくても購入しているはずです。でも、ちょっとしたところで気に入らないところがあって、注文住宅で夢を実現しようとしているのです。つまり、建売り分譲住宅にはないものを求めている人が多いということです。

一方、建売り分譲住宅を手がけるデベロッパーは、常lこ住宅市場のマーケットを研究して、売れ残ることがないように、できる限り万人家族向けにデザインしているはずです。

たとえば、家族の集まるリビングやダイニングを家の中心として、主婦層に人気の高い対面型のキッチンを配置します。もちろん、パスルムやサニタリーには最新の設備を組み込み、収納への気配りも忘れません。そして、多少部屋の大きさは小さくなっても、4人以上の家族が暮らせるように部屋数を用意します。

その上、耐震や省エネの性能を高めて購入者への安心感を与え、数棟を同時に施工する事で生産性を高めて、魅力のある価格を設定しています。もちろん、中には土地の魅力が高い物件もあるでしょう。

しかし、こうして企画された建売り分譲住宅であっても、最終的には足りないと思っている人が多くいるからこそ、注文住宅を求める家族が後をたたないのです。それはつまり、建売り分譲住宅にはない夢を求めているのが注文住宅だということです。

世相で変わる夢

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建売り住宅にはない夢とは、どのようなものなのでしょうか。前述のように、家族が喜らすためのLDKなどの共有スペースや使いやすい水周り、そして家族それぞれの個室であれば、建売り分譲住宅にもあります。平均的な家としては、申し分はないはずです。

ただ、それに加えて、何らかの個性を表現できることに注文住宅を選ぶ価値もあります。また、時代によって要望も変わってくるという要素もあります。

たとえば、コロナ対策によって、家の使い方が変わってきた話も聞かれるようになってきました。テレワークが普通に行われるようになって、家に仕事が持ち込まれました。普通の家では結局、リビングを使ってホームオフィスとするしかありません。あるいは、家族が感染した時に予備の空間があれば、発症している間だけ使用することも考えられます。

また、社会がグローバル化するにしたがって、従来の玄関ホールや廊下からのアプローチよりも、オープンカフェのような来訪者への迎え方を求める人も多くなってきました。

このような微妙なニーズを受け止めるのには、建売り分譲住宅では長い時聞がかかります。新しい家族像の夢を描いている方には、やはり注文住宅でなければ叶わないのかもしれません。


「注文住宅わたしの家~どんな家をつくりましょうか?~③」へ続く…
出典:住まい文化研究会「おうちのはなし」

注文住宅わたしの家~どんな家をつくりましょうか?~①

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みなさん、こんにちは!

どんな家にしようかと考えている時は、住まいづくりのプロセスの中でも、最も楽しい瞬間ではないでしょうか。ウェブや雑誌の中から、憧れのシーンを見つけ出してチェックしたり、ふとした風景の中に新しいヒントを得たりすることもあります。ところが自分の要望はわかっているつもりでも、なかなか設計者に明確に伝えることが難しいこともあります。注文住宅だからこそできる、住まいに対する要望を整理してみましょう。

日本の注文住宅

家を手に入れようと思った時、いくつかの選択肢があります。その代表は、すでに設計されている分譲住宅を選ぶか、あるいは自分で注文して家を建てるかです。マンションのような共同住宅では、注文による住宅の設計ができることは、ほぼありません。

一方、戸建て住宅では、逆に注文住宅を建てることは一般的です。国土交通省の住宅着工統計を見ても、戸建て住宅の中では3分の2以上が注文住宅となっています。じつは、このように注文住宅が建てられている住宅市場は、日本独特のものです。

日本とアメリ力の戸建て住宅市場を、注文住宅と分譲住宅に分けてグラフにしてみると、次のようになります。
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日本では注文住宅が7割ほどであるのに対して、アメリ力では分譲住宅が8割ほどになります。アメリ力では、注文住宅を建てるというのは、とても特殊なことなのです。

さらに分析すると、2割の注文住宅の内、3分の1は、DIY的に自分で建てる家を、部分的にホムビルダーに手伝ってもらいながら建る家です。そして残る3分の2の中には、大規模な邸宅もあることを考えると、いかにアメリ力で建てられている注文住宅が特殊なものであるかがわかります。
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実際にアメリ力にある住宅地の家々を並べてみると、それぞれに注文住宅のような個性があるように見えて、じつは同じ建物であることがわかります。マドリは同じでも、窓や外装のオーナメン卜などに個性を出すことで、別のデザインにみえているのです。

人口比で日本の2.5倍も多いアメリ力に比べて、建てられている注文住宅の純粋な数は、アメリ力の2.5倍多く日本では建てられています。

それに合わせるように、建築士の数も日本にはたくさんいます。イギリスに3万人、アメリ力に5万人の建築士に対して、日本では法定講習を受講している建築士でも、一級建築士で7万人、二級建築士で15万人、合わせて22万人もの建築士がいます。年間に建てられる注文住宅の数にも匹敵するほどの建築士がいるのです。

ある意味では、この賛沢な環境を活かして、自分の思うままに家をデザインして、日本では住まいづくりを楽しむことができるということです。


「注文住宅わたしの家~どんな家をつくりましょうか?~②」へ続く…
出典:住まい文化研究会「おうちのはなし」

肌で感じる家 ~人の優れた皮膚感覚を活かす~③

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みなさん、こんにちは!

前回は、目・耳・鼻では、動物には敵いませんが、触感では人の肌は、どの動物にも負けない感覚器、というお話をしました。

今日はその「肌で感じる家 ~人の優れた皮膚感覚を活かす~②」に続き、その③をお送りします。

紫外線と乾燥

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肌に悪いことといえば、紫外線を思い浮かべる人も多いと思います。皮膚がんの原因になるといわれていますが、じつはこの紫外線を皮膚に浴びなければ、ビタミンDを生成することがでず、脚気などの病気を引き起こすことも分かっています。なにごとも、適度であることが大切です。

この紫外線ですが、今ではサッシのガラスで低減することができます。さらに物によって光の反射率には特性があり、じつは木材は赤外線は90%近く反射しますが、紫外線を90%近く吸収する性質を持っています。つまり、内装にも木材を使用しておくと、紫外線の心配は少なくなるのです。木でつくられた家は、肌にも良い家となります。
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肌にとって紫外線以上に影響を受けることは、じつは乾燥です。乾燥が激しい地域では、皮膚の角質は厚くなることが分かっています。潤いのある滑らかな肌を維持するためには、湿気が大事です。中でも肌に悪い乾燥は、乾湿の変化を繰り返すことだといわれます。

現代では家の中に人工的な環境をつくりだすことができるようになりました。冷房は除湿を伴うことで湿度を下げます。また暖房も、室温を上げることが絶対水蒸気量を上げ、結果的に乾燥を招きます。

高断熱・高気密の家にして快適な家を目指すと、一方では乾燥に対する対策を必要とするのです。
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冬であれば加湿器が単純な対策となりますが、例えば観葉植物を育てることもひとつの手法です。水を与えることが直接水蒸気を発生させることにもなりますが、植物の葉の気孔から、蒸散作用で水蒸気が発散されます。植物は乾燥している時にはバロメータにもなるので、インテリアに植物を取り入れることはお勧めの対策になります。

また、ビニールクロスよりも、木材・紙や珪藻土などの調湿性の高い素材を使うことで、乾湿の変化を調整することもできます。

本物を使う

植物や木や珪藻土などの素材が本物の素材であるとすると、ビ二ールや化学繊維などは人工的な素材です。話題となっているコロナウィルスも、プラスチックの上では、72時間も生存するといわれています。それに比べて木材の繊維からできているダンボールでは24時間と短くなります。
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そもそも、木材は樹木が菌に侵されるのを防ぐために、生来の抗菌作用を持っています。その成分の代表となるのがフィトンチッドであり、名の由来も「植物の殺菌作用」という意味合いです。

他にも、南欧の街並みや日本の白鷺城に使われている漆喰は、アルカリ性が強くて殺菌作用があります。畜産の感染症で消毒のために撒かれる白い消石灰が漆喰の原料です。

そのように考えると、本物の素材、自然の素材を使う肌にも良いことが、大切なことではないでしょうか。

そしてなによりも、人の敏感な肌で触れば、プラスチックや塩ビや金属と、木材や珪藻土・漆喰などの自然素材や遣いが、手探りだけで分かるものです。テクスチャーだけではなく、しっとり感、硬さと柔らかさ、熱量などの多くの情報を肌ざわりで感じられます。

本当に長い時間を快適に過ごそうと計画している住まい作りだからこそ、しっかり実物を触って、叩いて、肌が合うという感触を確かめながら選んでください。


出典:住まい文化研究会「おうちのはなし」

肌で感じる家 ~人の優れた皮膚感覚を活かす~②

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みなさん、こんにちは!

前回は、皮膚の感覚を研ぎ澄ますことによって、人は強い意識を手に入れた動物。というお話をしました。

今日はその「肌で感じる家 ~人の優れた皮膚感覚を活かす~①」に続き、その②をお送りします。

人の度膚の感賞

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さらに、実際に人の皮膚の研究の中では、網膜で光や色を識別しているロドプシンやオプシンというタンパク質が、人の肌にも存在していることが分かっています。つまり、皮膚でも光を感じることができるのです。同じように音の受容体もあり、肌で音を感じることができます。

それ以上に人間の触覚は繊細です。たとえば、平らなテーブルの上に、髪の毛が落ちていても、人の手で触ればわかります。髪の毛の太さは1ミリの数十分の1ですが、人の指先は千分の1まで検知できます。ところが、人の指にある圧力を感じる圧点は、ミリ単位で分布していて、どうしてその感覚が生まれるかはわかっていません。

現実に職人さんの手による製品づくりでは、よほどの精密な測定器で測らなければ、判らないほどの微妙な調整を手で触るだけで行っています。

こうして分かる質感も、材の凸凹だけではありません。たとえば、日本語でよく使えわれる、ザラザラ・サラサラ・ベタベタという触感の擬音語を並べてみると、滑らかさの他に、乾湿や硬軟まで判別していることがわかります。

だからこそ、本当にわずかな空気の動きも感じ、さらにその空気の湿度まで感じています。目・耳・鼻では、動物には敵いませんが、触感では人の肌は、どの動物にも負けない感覚器なのです。

肌に良いこと

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この人の皮膚について、興味深い実験が行われています。バリア回復実験といい、皮膚の表面にある角層バリアを、テープなどを貼って剥がすことで軽く損傷させて、その回復状況を計測するのです。たとえば、夜7時から11時の聞に角質バリアを傷つけられると回復が遅くなります。睡眠と関係する体内時計とも、皮膚は深く関係していると考えられています。

また、肌でも光を感じるタンパク質があると書いたように、赤い光(波長550~670nm) を照射すると回復が早くなり、青い光(波長430~510nm)を照射すると回復が遅くなります。さらに人の可聴域の音は影響を及ぼしませんが、1万~3万Hzの音を照射すると、回復速度が早くなります。人の皮膚は、光と音を感知しているのです。

肌というのは敏感なセンサーであると同時に、体内への外敵の侵入を防ぐために、バリア機能が高められています。

一方、消化器官は栄養素を吸収するためには、バリア機能が過敏になりすぎては困ります。肌には免疫力が表れやすいと考えることができます。

抗がん剤治療薬の中で、初めて承認された免疫系の抗がん剤が、皮膚がんに有効であるということも納得できます。そして、アトピーやアレルギーなども、免疫力と皮膚の関係の深さを表しているのかもしれません。

「肌で感じる家 ~人の優れた皮膚感覚を活かす~③」へ続く…
出典:住まい文化研究会「おうちのはなし」

肌で感じる家 ~人の優れた皮膚感覚を活かす~①

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みなさん、こんにちは!

人には、視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚の5つの感覚があります。その感覚器として、目・耳・鼻・口・肌があり、家に居ても、この五感の刺激を受けながら日々を暮らしています。この中でも特に触覚を取り上げて、家の快適さを考えてみたいと思います。

人の五感

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私たちは五感の刺激を受けて、暮らしています。この機能が少しでも失われただけで、大きな苦労を負うことになります。
その五感の中での情報取得量については、視覚だけで87%といわれています。
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でも、たまたまこれは人間の場合で、五感はほぼすべての動物にも備わっている感覚です。その証拠に、目・耳・鼻・口・肌は、どの動物にもある感覚器、そして、それぞれの動物に固有の進化をします。

たとえばタカやワシなどの猛禽類の視覚には、人はとても敵いません。1000メートルもの先の小動物を見つけ、猛速度で移動しながらも見失わず、獲物を捉えれば近距離でも焦点が合います。プロカメラマンの高スペックなカメラ機材を併せ持つのと、使い捨てカメラほどの違いがあるといっても過言ではありません。

その他に、闇夜でも見える目や、紫外線を感知する目を持つ動物もいます。情報量は多いとはいえ、人間は視覚によって進化してきたとは思えません。聴覚も同様で、フクロウやミミズクは、雪や地面の下数十センチでうごめく動物の音を聞き分け、場所も深さも的確に判断して襲います。あるいは、自分の発した音波の反射を聞き分けて、暗闇の中でも自由に飛び回ることができるコウモリもいます。

もっと身近な例では、犬笛は人には聞こえませんが、犬には普通に聞こえます。いかに、人間の可聴領域が限られたものであるかがわかります。動物たちが音に対する警戒感を過敏にしている姿を見るほど、人間の聴覚能力が決して高いとは思えません。
嗅覚も、犬は人の100万倍の嗅覚を持っているといわれ、ターゲッ卜が歩いた道を嘆ぎ分けながら辿ることもできます。他にも遠くから漂う、血の匂いを嗅ぎつけて集まってくる動物は、海の中にもたくさんいます。

それどころか嗅覚は、自分の縄張りを守るためになくてはならない感覚です。特に嗅覚の中枢は、記憶や情動とのつながりが強く、匂いで敵の存在を知り警戒を強めます。残念ながら人間の嗅覚は、どの動物よりも劣っているように思えます。

その点、味覚はちょっとだけ、人間の方が有利かも知れません。なによりも料理をして昧を変えるのは人聞くらいなものです。栄養素を摂取し、空腹を抑えられていれば良いのとは、わけが違います。

本来は腐食と毒の昧である酸味や苦味・渋昧も、昧わいとして嗜むようになると、雑食の極みに達しているといえます。

さて、残された感覚である人の触覚はどうでしょうか。私たち人間は「裸の猿」といわれるように、進化の過程で休毛を失っています。動物たちに比べて、敏感であることだけは間違いないでしょう。

それを感じるために、しばらく目をつぶって、肌だけに神経を集中してみてください。風力計でも測れないようなわずかな風を感じることができ、熱源があればその方向も分かると思います。

体毛で覆われた犬や猫などの動物に比べれば、人間の皮膚はいかにも弱々しいものですが、こうした微妙な光や風まで感じ取ることができます。そしこの触覚で、私たちは環境の快適さを感じています。

度膚は考える

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考えてみれば、触覚を司る表皮というのは生物の中でも最も原始的なものです。今や現代生活を変えようとしているウイルスも、表皮があって初めて最小の個休として存在することができます。

そして生物としての進化の過程で、表皮の一部が光や音や匂いを感じる受容体として変化し、目や耳や鼻ができました。多くの動物はこの感覚器を進化させ、皮膚にはバリア機能だけの役割を残したのです。

人聞は進化の究極の姿と考えてしまいますが、じつは皮膚の進化だけは別です。たとえば、猫や犬などの皮脂の主成分はコレステロールですが、人ではスクアレンという脂質です。スクアレンは水を弾くので、カワウソやビーバーなどの水生に関わる動物が環境に適合するために皮膚に塗りつけています。そのスクアレンを原料として、コレステロールが作られるように多くの動物は進化しましたが、毛に覆われれない人聞は進化を止めてしまった結果、皮膚の感度という利点を大いに活用することができるようになりました。

じつは、触覚というのは特別な感覚です。視覚・聴覚・味覚・臭覚は、一方的な情報を受容するだけですが、肌の触覚は自分と他人を区別して認識しています。たとえば、自分で自分の身体をくすぐっても、くすぐったくありませんが、他人が行うとくすぐったくなります。手と身体の両方の情報が同時に入り、自己を認識しているから生まれる現象です。自分が今、ここに存在するという意識を確認できるのが、触覚なのです。皮膚の感覚を研ぎ澄ますことによって、人は強い意識を手に入れた動物となったのです。

その良い事例が、ウソ発見機で使われている表皮電気です。皮膚の表面と内部の電位差を測ると、自分の意識以上の心理的な変化が表れてしまいます。肌には人の意識が、直結しているのです。

「肌で感じる家 ~人の優れた皮膚感覚を活かす~②」へ続く…
出典:住まい文化研究会「おうちのはなし」

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