『小さな家』では、老夫婦が暮らすのに64m2で、
十分に足りています。
さすがに子育て世代であれば、
さらに子ども部屋も必要不可欠な時期があります。
しかし、長いライフスタイルの中では、
それほど遠くない将来に子ども達は家を卒業してゆきます。
逆に、我が子が育って旅立つことを願わない親はいないと思います。
子どもがいなくなったその後に、
いたずらに部屋を余らせて放置しておくことになっては、
大切な家を使いこなしているとはいません。
それを考えると、必要とされる子ども部屋は、
最小限で、考えておけばよく、さらには可変の間仕切りによって部屋
のサイズも変えられるように考えておくことです。
また、たとえば子ども部屋の空間の活用法は、
図面の上で検討するのは難しいばかりです。
広さだけではなく、高さを上手に活用することで変わります。
それは子ども部屋に隈られた話ではなく、
小さな空間であっても、現実の生活の中で工夫を凝らせば、
想像以上の使いこなし方も発見できるはずです。
家具なども、平面図で配置するよりもずっと効率的な配置が見つかるものです。
同じように、廊下の幅も平面図で検討すると75㎡以上の幅を必要としますが、
生活の中では、その半分のスペースでも行き来ができることもあります。