「小さな家」といえば、伝説の建築家のコンセプトよりも
日本人の家として例えられた「ウサギ小屋」を思い浮かべる人も
多いのではないでしょうか。
生活の基本である食・衣・住も、グルメやファッションといい替えれば、
日本は世界でもトップクラスの食衣文化を持った国になっています。
しかし住文化は、残念ながら決して先進とは思われていません。
「ウサギ小屋」という表現は、
欧州共同体が出した『対日経済戦略報告書』(1979)に
書かれたことに始まります。
いかにも狭い家に日本人が住んでいるかのように感じてしまいますが、
決して狭いだけの意味で使われているわけではありません。
それはそうです。その原文はフランス語で書かれていますが、
そのフランスを代表する建築家のコルビュジ工が前項で書いたように
「小さい家」をコンセプ卜にして近代建築を生み出したのですから。
さらに、欧米の住宅との面積を比較してみると「ウサギ小屋」が真実であるとは思えません。