『安全が守られる家-本当は怖い家庭内の事故-』その③

みなさん、こんにちは!

今回も引き続き家庭内事故、住まいづくり上で必要な転倒・転落、火災、溺水への対応についてお話していきます。


転倒・転落

転倒・転落に関しては、比較的明確な建築上の基準があります。

階段やバルコニーなどの手すりは高さを1m10cm以上とし、子どもの頭が通り抜けないよう手すり子の幅は直径11cmの球が通らないように設計します。

また頭よりも体の方が細いため、下に向いた隙間は9cm以下とします。

さらに手すり子は、子どもがよじ登れないようにつくります。

また手すりや窓のそばに、台になるような家具を置くことで転落事故を招く恐れがあります。

はじめの設計段階ではなく、暮らしの中でも注意しなければなりませんね。

手すり等への注意以上に、転倒しか時に打ち所が悪くないように室内を整理をしておくことも大切です。


火災

火災事故に対する対策は、耐火性の高い住宅を推進することで安全性が確保されるように感じます。

しかし火災に関する安全性も、簡単な話しではないのです!

実は火災の発生件数が減少しても、火災による死者の数は逆に増加する傾向にありました。

火災では炎だけでなく、一酸化炭素で死亡することがあります。

つまり、住宅の耐火性能を高めただけでは、住まいの安全を守っていることにはならないのです。

このため、平成18年に消防庁は住宅での火災報知器の設置を義務付けました。

見た目の上では、あまりおしゃれなものではありませんが、これで命が助かるかもしれないのです。

火災は早期に発見し逃げ出すことが安全へのいちばんの対処です。


溺水

家庭内事故で最も多くの命が失われているのが、意外にも溺れることです。

海・川などの公けの場よりも、家庭内で溺死している人の数は2倍近くあります。

また、発生場所も多くは浴室ですが、実は洗濯機での溺死もあります。

小さな子どもが、面白半分に洗濯機をのぞき込んで、そのまま頭から逆さまに洗濯槽に落ちてしまうのです…

洗濯機のまわりも、手すりや窓台と同じように、子どもが登れるような物を置くことは危険です。

家庭内事故で死亡する人の多くは高齢者ですが、このような事例からは子どもの安全もしっかりと検討しておく必要があるといえますね。

ですが、高齢者と子どもに同等に対処することでも、安全への難しさがあります。

どういうことかというと、たとえば高齢者が浴槽への家入りを楽にするために、またぎの寸法を低くすることは、幼い子どもが浴槽へ転落する事故を招くことになりかねません…


お風呂の問題

難しい問題ですね…

幼い子どもがいる家庭では、水まわりの扉には鍵をかけるなどの対策が必要かもしれません。

その④へつづく…

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