たとえば、視覚は3つの要素、味覚は5つ、聴覚は7つの要素で応用されています。
そして触覚は、一つあるいは2つの要素です。
目では光を見ていますが、さまざまな波長をもつ光のうち、緑色の波長である555nmを中心にして、約400~700nmの波長の刺激を感じているのです。
これを比視感度といい、これらの光の組み合わせによって色を識別しています。
その色彩については、色の三原色といわれるR(赤)G(緑)B(青)の組み合わせで分析して色を再現しています。
そして、私たちが普段見ているカラーテレビを発明し、映像を再生しました。
視覚にとっての要素は、三原色です。
次に人間の口では、昔から5味あるといわれています。
甘・辛・塩・酸・苦の5つの味です。
ほとんどの料理の味も、これらの組み合わせで評価しています。
子どものころに酸味や苦味が苦手なのは、腐ったものや毒を判断するために過敏になっているそうです。
大人になって分別がつくようになると酸味や苦みもおいしく感じるようになります。
耳では空気の振動を捉えて、聞き分けています。
20Hzから20,000Hzの波長の空気の振動を感じる器官です。
人間は、その波長を1オクターブの単位で分け、音階を組み合わせて音楽を生み出しました。
1オクターブは、ドからシまでの主要7音階で区分しています。
人の肌は精度の高い、圧力センサーのようなものです。
精密なセンサーでも計測できない変化を、職人は指先で感じているという話もよく聞きます。
温冷点や圧点などもありますが、基本は触れている感覚ひとつが中心です。
では、鼻で感じる嗅覚というのはどうでしょうか?
ところが匂いを言葉で表現することは難しく、しかも順応することで匂いを感じなくなることもあります。
実は香りについては、まだ未解明の部分が多く残されているのです。