おうちのウイルス対策~免疫力を高める家~①

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みなさん、こんにちは!

中国武漢から始まった新型肺炎コロナウイルスが世界中に拡がり大きな社会問題になっています。人類がいまだに経験していないウイルスとの闘いには、医薬の世界が躍起になるのはもちろんのこと、生活者として対策できることもあるはずです。この機会に、家でできるウイルス対策とはなんなのか考えてみましょう。

ウイルスと感染症

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COVID-19と名づけられた新型肺炎感染症の広まりは、多くの人に、これまでにないウィルス感染への不安をもたらしています。

まずは、この敵となっているウィルス(SARS-CoV-2)の姿や大きさは、どのようなものなのでしょうか。

ウィルスの大きさは0.1μm[マイクロメーター](1000分の1mm)で、いかにウィルスが小さいものかが分かります。ウィルスは核酸だけを含むカプセルようなもので、単独では増殖をすることもできず、人の細胞に侵入して増殖するものです。

人の細胞内に寄生し、細胞膜をもっていないので、直接作用する治療薬の開発も難しく、免疫機能の活性化を利用する薬が多くなります。人のCOVID-19は軽症が多いという報告のわりに、感染力があって重症者への治療法もわからないので、どうしても不安が大きくなります。

こうした病気を引き起こす微生物には、ウィルスの他に細菌と真菌があります。大きさがウィルスの10倍、1μmほどあるのが細菌です。細菌には細胞膜があり、環境が整えば細胞分裂で自己増殖します。細胞内に入り込んで寄生しなければ、増殖できないウィルスとは大きな違いです。

さらに、それよりも少し大きい真菌は力ビの一種で、定着すると菌糸を伸ばし枝分かれしながら成長してゆきます。人体に有害な真菌もあり、その一種の白癖は、俗にいう水虫です。真菌に対しては、細胞膜の合成を阻害するか、破i要する抗真菌薬が使われます。

大きさは細菌や真菌の種類によって違いもありますが、大気汚染で話題にもなっている、25μm以下の微小粒子状物質(PM25)と似たような大きさです。小さくて空気中にも長時間漂うので、遠くまで移動することもあります。細菌による病には、増殖を抑える他、細胞に直接作用する抗菌薬や抗生物質が有効です。

細菌や真菌は、害を与えるものばかりではありません。乳酸菌や納豆菌をはじめとして、人の体の中に共生して消化を助け、体調を整えてくれる腸内細菌もあります。同様に真菌にも、お酒や味噌醤油をつくる麹菌や納豆菌があります。要は人に有害か有益かで腐食と発酵の違いとなっています。
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さらに、アレルギーのある花粉や、髪の毛の太さなど大きさを比較すると図のようになります。この中にさらに、一般的なマスクの隙聞を表現するとおよそ5μmです。

もちろん花粉に有効であることは一目瞭然ですが、COVID-19で問題にされている飛沫にも有用といえます。しかし、飛沫と同時に発生する飛沫核はマスクの隙聞を抜けてしまいます。それは飛沫核を出す側も受け取る側も同様です。

そのためにはPM2.5こ対応したマスクが必要です。そうでなくても不足しているマスクに、この条件はより厳しくなるばかりです。とにかく、密閉された空間で長い時聞を過ごすことがある場合には、換気をしっかり行うことが第1です。

風通しの良い家

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人がつけるマスクと同じように、住宅の換気システムにも、PM2.5用のフィルタがあります。とはいっても、感染するほどのウィルスが外から家の中に入り込むとは思えません。それよりも換気こそ、まさに家の問題です。

近年の日本の省工ネ住宅では、高い気密性が求められています。それは空気を逃さないためではなく、じつは上手に空気を入れ換えるために必要なことなのです。

換気量については、少なくとも2時間に1度の空気の入れ替えがあるように求められています。この時、しっかりと換気の経路を確保するためには、気密性がないと計画できないのです。そして、排気の熱を回収して、エネルギーの浪費を避けています。

その上で、日本の家は中国やヨ口ッパの家よりも窓が大きく、換気に向いている家といえます。本当に気密が必要な季節も、それほど過酷ではなく、長くもありません。

さらに、集合住宅が多い外国に比べて、日本の戸建住宅では四方に窓がとれるので、風通しの良い家にできます。換気という家の条件で考えれば、日本の家は少しだけウィルスに対して有利かもしれません。


「おうちのウイルス対策~免疫力を高める家~②」へ続く…
出典:住まい文化研究会「おうちのはなし」

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