ライティングの家学―明かりが生み出す空間③

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みなさん、こんにちは!

前回は、明かりについて三原色などを用いて理論的に説明をしたうえで、照明計画をどのように行っていくかを説明しました。

今回は、その「ライティングの家学―明かりが生み出す空間②」に続き、その③をお伝えします。

明かりとしての光

生活空間に使用する照明器具では、これらの性能をしっかり吟味しておかなければなりません。

照明を選ぶというのは、単に器具を選ぶのではなく、色を演出する光のコーディネー卜です。

光量や色温度などの要素を組み合わせて、暮らしのシーンにかかわる光のコーディネー卜例を簡単な表にしてみました。


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たとえば作業のシーンでは、なによりも十分な光量が必要です。

情感よりも効率を求めるため、色温度は高めの設定にします。

作業をする部分では暗い部分ができないようにしますが、部屋全体としては作業部に光を集中させることで作業効率を高めることができます。

食事のシーンでは、食べ物をおいしく見せることに集中します。

色温度は比較的低めに設定し暖かみを出すと同時に、食べ物をおいしそうに見せるためには最高の演色性が求められます。

くつろぎのシーンでは、光量は押さえ目です。

色温度も暖かみのある低めの色温度に設定します。

こだわりの演出には漬色性の高いスポットライトでメリハリをつけても良いでしょう。

明かりの文化

火を明かりとしていた時代から、明かりは床から天井へと移動し、より少ないエネルギー量で明るくなりました。

そして光の強度や漬色性色温度などの物理的な光の特性を状況に合わせて組み合わせて使えるようにもなりました。

同時に光源の大きさは、飛躍的に小さくなり、熱の発生も少なくなりました。

その意味では、新しいデザインの照明器具が生まれる環境が整ったといえますが、逆に新しい光源に照明器具の開発の方が、追いついていない状況にあります。

これまでの住まいの照明の環境も、コーディネー卜次第では、大きく変えてゆくこともできます。

では、どのような明かりを考えれば良いのでしょうか。

大きなヒントは、点光源から面光源で考えることです。最初の電気の光である白熱灯は典型的な点光源でした。

その後の蛍光灯は、線の光源と考えることができます。

そして小さくなったLEDは、ずらりと並べ、拡散させることで面として光らせることができるようになります。

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太陽の光から直接届く光は点光源とした光ですが、空に拡散した全天空光は面光源の光です。

まぶしい光が目に入らないので、穏やかで快適さが増していると感じます。

点光源では話し相手の顔に、しっかりと影ができるのに対して、面光源では影もできにくくなります。

これまでにも、多くの照明デザイナーが間接照明として、面を光源とした空間を考えてきました。

さらにこれからの面光源は、シンによって色温度を変えることもできます。


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考えてみれば、天井から降り注ぐ蛍光灯の光は、シーン演出でも事務作業に適した明かりの空間づくりです。

あえていえば、効率だけを求めた文明的な明かりです。

仕事から帰って、家族とともにくつろぐ場は、もっと文化的な明かりを求めたいものです。

また、面光源の明かりと同時に、天井以外の明かりも採用したいものです。

日本の伝統である明かり障子は、外の光を障子紙で拡散させることで、部屋の中に横からの柔らかい明るさを創りだしています。行灯の光も同様です。

夜、部屋に入ればつける照明も、ふと、その時の気持ちゃムードに合わせて、どのスイッチを入れたらよいかと迷うのも、豊かな生活の一端になるのではないでしょうか。

出典:住まい文化研究会「おうちのはなし」

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