階段のはなし ~階段設計はマドリの要①~

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みなさん、こんにちは!

私たちが暮らす家には、平屋でない限り必ず階段があります。

その階段が、もし急な階段であったらば気に留めるかもしれませんが、
じつは家づくりの中でとても重要なポイントになっています。

今回は、そんな階段づくりの話をお送りします。

階段のはなし

ある日、工事現場で働いている大工さんに、貴重な話を聞きました。

今は、後を継ぐ息子さんに技を伝えながら、一緒に働いています。

「このおうちは、とても楽しみにしている現場なんです。これから造る階段が腕の見せどころで息子と緒にやろうと思って…」

重ねて聞いていると、家の工事にもすっかり工業化やシステム化が進んでいると感じられます。

木材を仕入れて建前までに大工が刻んでいた木組は、今では工場でプレカッ卜されて現場に搬入されます。

面倒なタイル割りを考えて下地を組んでいた浴室も、ユニットで運ばれて据えつけるだけで終わってしまいます。

プレカット材はコンピュータ内の仮想空間で仮に組み上げられ、一休となったユニットバスは水漏れの心配も少なく、間違いなく住宅の品質は向上しています。

そのかわり、大工の技の見せどころは少なくなっているのです。

その他、昔から大工の技量に任されていた部位に床の間があります。

不整形な床柱に、材種の違う落し掛けや長押床桂を組み合わせるなど、複雑な技能を必要とします。

しかし、床の間をつくる家も極めて少なくなりました。

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その中で、大工に残された技量を発揮する部位が階段なのです。

造りこみのできる階段の現場は、親から子に技能を伝承する良い機会になります。

しかし、その階段も、すでに工場であらかじめ加工した部材を組み上げるだけのシステムもできています。

一般的な階段であれば、現場で組み上げるだけで完成します。
腕の立つ大工さんの出番は、また失われつつあるのです。

階段の品質

広く考えれば、段差間の移動を可能にしてくれる階段は、ほぼすべての家にあるといえます。

ごく普通に考えても、こうした段差のある場所は事故の起きる可能性も高いものです。
もし階段に品質があるとすれば、一番に考えなければならないのは安全性です。


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このため施工令で階段の蹴上と踏面の寸法が定められています。

学校や公共施設などの多くの人が使う場所に比べて、住宅の階段は規定が緩く、、

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規定が緩いということは、それだけ急な階段もできるということです。

この最低の基準通りに階段をつくっては、日常的には使いにくくなります。

さらに、住宅の品質確保に関する法律でも、等級による基準があります。最低の基準は、、



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階段の勾配は、22/21以下と定められています。

仮にこの勾配に従い、踏面21cm・蹴上22cmとすれば、条件をクリアします。
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しかし、踏面=底辺よりも、蹴上=高さの方が大きいということは、その勾配は45°以上あるということです。

じつはこの基準も、お奨めできるような階段にはなりません。

品確法の等級4以上で|止勾配の基準は7/6以下となり、踏面が同じ21cmであれば蹴上は24.5㎝以内です。

毎日使うことになる階段は、少なくともこの基準をクリアしておきたいものです。


出典:住まい文化研究会「おうちのはなし」

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