この支出と収入の差である、毎月5万5千円が足りなくなり、
この不足分は貯蓄等で対応しなければならないとしています。
65歳から30年間暮らすのには、
54,519円×12ヶ月×30年=19,626,840円
もちろん、この数字は家庭調査を根拠として、あくまでも平均化した数値です。
実は、同じように高齢夫婦無収入世帯の平均的な純貯蓄額は2432万円あり、
合わせると平均的な家庭が破綻しているわけではありません。
それでも、年金だけではあてにならないということが心配の種になっています。
一方、65歳以上の就業率は、日本は他国に比べても高く、
さらには高齢者の運能力も15年前と比較すると、相当に高まっています。
2千万円の貯蓄額といえば大きく感じますが、たとえ月5万5千円、
年収にすれば7~80万円の仕事があれば、それだけの貯蓄額に匹敵するということです。
しかし重ねて、これらの試算はあくまでも調査の上での平均的な数値から計算されたものであり、
たとえ平均であったとしても、この数値通りに生きられる人は決して多くはないはずです。
住んでいる家の状況も大きく影響するでしょう。
たとえば住宅ローンを抱える決断をするのにも、
こうした老後資金のことを考えないわけにもいかないはずです。
そして人生100年時代に向けた、長いスパンでの計画を立てる必要があります。