単純にアパートなどの借家に暮らしていれば、とても1万円強の家賃で住める場所はありません。
つまり、住居費とは主に修繕費を含める維持管理のための費用であり、
持ち家に住むという条件で計算されているということです。
たとえば、家賃10万円の借家に暮らし続けたとしたら、
2000万円の資産形成では足りなくなってしまいます。
10万円×12ヶ月×30年=3,600万円
借家に暮らしている場合には、さらに5600万円もの
資産形成を行っておかないと老後に暮らしてゆけません。
もちろん、老後を迎える30歳からの35年の間にも家賃を払わなくてはなりません。
その期間の家賃も合計すると、ほぼ1億円です。
3000万円ほどの家を建てる方が、ずっと現実的に感じます。
平均的な生涯年収を考えれば、半分から3分の1の収入を家賃として支払う計算になります。
それも家賃10万円では、決して豊かな住環境になっているとは思えません。
「家賃がもったいない」という動機で、家を求める人は少なくありませんが、
老後資金を考えれば、確かに切実な理由に思えてきます。
だからこそ、2連戸の家を建てて家賃収入でローンを軽減する建て方を選択する賢明な人もいます。
しかも金融政策によって金利が抑えられている今は、住宅ローンも有利に借りられる時代です。
ただし、安易な計算で決断しては危ない側面があることも忘れてはいけません。