木のものがたり~木の生存戦略から見た真の価値~②

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みなさんこんにちは!

前回は、「木という生物」についてお話をしました。

今日はその「木のものがたり~木の生存戦略から見た真の価値~①」に続き、その②をお送りします。

木材の底力

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実はこのリグニンに似た化学構造の物質があります。それはダイオキシンで、塩化ビニルなどの塩素を含む物質が不完全燃焼すると発生する物質です。猛毒のため廃棄もできず、分解するのも簡単ではありません。極めて似た物質であっても、人間が作り出すと有害となり、自然界が生み出すと有益な木材となるということです。

この猛毒のダイオキシンを分解するのに、逆に木材のリグニンを分解するバクテリアなどの菌の力を活用する研究が進められています。

また、木材の成分の半分を占めるセルロースについても、驚くような最新技術があります。木材のセルロースを使って、セルロースナノファイバーという新素材が生まれています。

セルロースナノファイバーは、強度は鉄の5倍で重さは逆に鉄の5分の1しかありません。まさに鉄よりも強いという表現が似合いますが、それが木材から生まれた素材なのです。

たとえば、地震での建物の強度を計算するためには、強さと重さが大事な要素です。重たければ重たいほど、慣性の法則が働いて地震力は大きくなり、その地震力に耐えられるだけの強度があるかを計算しているからです。

もちろん建物だけではなく、自動車や電化製品などでも軽くて強い素材は、幅広い分野での使用が期待されます。木材の底力を知れば、もしかしたら、鉄の時代から木材の時代になるのかもしれません。

環境問題への貢献

その上、地球環境として問題になっているプラスチックなどの石油製品とは違い、既に地球上にはたくさんある木材から生まれたものですから、この点も安心できます。

それだけではなく、生産される工程でも鉄やコンクリートには大きな環境負荷がかかっています。身近なものとして、手に触れ目で見て慣れてしまっていますが、大きなエネルギーを消費しなければ、鉄やコンクリートは利用できません。

どちらも鉄鉱石や石灰石が原料であり、山奥や地中深くから採掘してくることからエネルギーを使います。

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その鉄鉱石は1000度以上に熱して鉄を溶解し、さらに精製を行って純度を高め、用途に合わせて形状を加工します。さらに強度を調節するために、焼き直しを行います。想像しただけでも、相当なエネルギーを投下していることがわかります。

コンクリートもセメントを混ぜるだけのように思われますが、セメントとして流通する前に、石灰石は焼成処理されています。つまり、ここでも大きなエネルギーを消費しているのです。
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さらに、どちらも火力だけではなく水も必要としています。水を使用すれば当然のように汚染水という環境問題も発生することになります。

逆に、木材を使用した後には、植林することで新しい環境を生み出すことにもつながっています。山を切り崩し、岩を砕くこととは正反対です。しかも、更新された森は空気中の二酸化炭素を吸収してくれます。総合的な環境問題を考えれば、できる限り鉄やコンクリートを節約し、木を有効活用することです。

「木のものがたり~木の生存戦略から見た真の価値~③」へ続く…
出典:住まい文化研究会「おうちのはなし」

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