窓のデザイン学~家のデザインは窓で決まる~②

2e2e4a441bb707ef069c57078496a2a2
みなさん、こんにちは!

前回は、外観のデザインは、窓が大きく影響しているというお話をしました。

今日はその「窓のデザイン学~家のデザインは窓で決まる~①」に続き、その②をお送りします。

窓と間取り

415800_s
西洋の街並みを見て、綺麗だと感じたことがある人は多いと思います。小窓が綺麗に、規則正しく並んでいて、建物としての調和がとれているように思います。暮らし方はもとより、文化や感性、そして何よりも歴史が違うので日本にはない風景です。

でも、逆にちょっと不思議に思うこともありませんか。本当にあのように小窓が綺麗に並んでいて、家の中の間取りはどのようになっているのだろうかという疑問です。外から窓を見ただけでは、どのような生活をしているのかを想像することはできません。

それは日本の古い伝統住宅も同様でした。昔の家では、トイレや浴槽などの水周りも家の中にはなく、間取りが単純であったとも考えられます。でも、より広く住宅が普及してみると、外観を見ただけで、トイレの窓、洗面の窓、浴室の窓、そして階段室の窓と察しがつく家を多く見かけるようになってきました。

考えられるのは、それぞれの部屋で個別に窓を考えていることが原因だと思われます。個人情報の保護が大きく問題視される時代に、外から見てどのような間取りの家か想像がつくようだと、無用心のようにも思えてきます。間取りを検討するときには、外観上の窓の配置もしっかり検討しておいた方が良いでしょう。

窓の位置を揃える

1359cc7721e8d643584b5f3c718f03d3
窓を配置する上で最も基本的なポイントは、とにかく位置を揃えることです。特に上下階の窓の位置を揃えることは基本です。窓の位置を揃えると壁も揃い、主要な構造体である柱の位置も揃うことで理想的な家になります。

とは言っても、一階と二階の間取りは必ず違うものです。部屋の大きさも違うので、窓の位置を揃えながら間取りを考えるのは簡単ではありません。

室内から見た時に、壁の中心に窓がくるようにこだわると、さらに難しくなります。様々な家具類が置かれることを考えれば、むしろ壁に対して窓が片寄っている方が使い勝手は良くなるものです。外観を優先して窓の位置を揃えるくらいでいいはずです。

上下で窓の幅寸法が違う場合は、大きな窓の両サイドに位置を揃えて並べるようにします。あるいは、バルコニーや庇などの水平線で区切ることで、上下階のつながりの関連性を薄めることもテクニックのひとつです。

窓の高さを揃える

7074c6574871c163ca31cb497c2acb1c
上下階の窓の高さを揃えることと同じ様に、同じ階の窓の高さを揃えることも大事なことです。一般的な窓の高さは、内部ドアの高さに合わせて2ⅿにします。昔であれば1.8ⅿが普通でしたが、すっかり2ⅿが定着しています。

さらにリビングには、少しでも日当たりと通風を確保しようと、もっと高い2.2ⅿの窓を配置することがあります。この2.2ⅿの高さは、平均的な身長の方が手を伸ばせば届く高さです。ガラス拭きなどの掃除をする時に、踏み台を使わなくても届く高さなので汎用性の高い寸法です。

逆に、浴室は天井の高さも低く、またユニットバスの制約を受ける場合もあって窓が低くなりがちです。どうしても浴室の窓が下がる時には、隣にあることが多い脱衣洗面室やトイレの窓の高さも揃えます。

多くの家ではこうした水回りは北側に配置されることが多いのですが、窓の高さを揃えて一体化すると、実際に水周りがあるようには見えなくなります。

ところで、2.2ⅿの高さの窓も、室内側から見た時には天井高さよりも低いので下がり壁ができます。デザイン系の建築家の多くが、この下がり壁を嫌い床から天井までの窓を使うケースを見かけます。一つのデザインパターンと言えます。

ただ、特殊な高さの窓を使うとコストも上がるので、サッシを組み合わせて同様のデザインを実現している例が欧米などにはよくあります。

また、2.4ⅿまでの窓であれば一般的なサッシから選ぶこともできます。この高さに合わせて天井高を決めれば、同様のデザインも容易に実現できます。平面的な検討の中で窓があれば良いのではなく、空間のデザインを構成する最も大事なエレメントとして窓をデザインしておくことです。

この時に、室内だけではなく外観でも窓の天端に軒先を合わせると、外観でも下がり壁がなくなります。例えば2階バルコニーがあれば、その下端を窓の高さに揃えると、室内の天井からバルコニーの軒天までがフラットになり、その間にサッシがぴったりはまっているデザインができます。

「窓のデザイン学~家のデザインは窓で決まる~③」へ続く…
出典:住まい文化研究会「おうちのはなし」

  • 見学会情報
  • 資料請求お問合せ
静岡のマルモホームのコンセプト
株式会社 建設のマルモ
TEL 054(284) 5078 FAX 054(284)3180
本社/〒422-8045 静岡市駿河区西島1038-2
Email: info@marumohome.com
静岡市|注文住宅 マルモホームへの電話はこちら 0120-803-088
静岡市|注文住宅 マルモホームへの資料請求・お問い合わせはこちらから