水周りの文化を語る時、世界の中でも特に日本が特殊な生活文化を持っているのが浴室です。シャワーを中心とした浴室ではなく、湯船に浸かる風習があります。
しかも、16世紀の戦国時代に日本を訪れた宣教師の文献にも書かれているほど、入浴回数が多いのです。ヨーロッパから地球を半周してたどり着いた国が、文明の進んだ自国よりも清潔な生活をしていることに、心から驚いていたのです。
お風呂に入ると、一日の汚れを落として清潔が保たれます。そして湯船に浸かると、大きく息を吐いて一日の心のストレスを解消し、温まることで免疫力を向上させて健康になります。
さらに温かい血流は脳にも巡り、お風呂は新しいアイデアや発想を生みだす場所にもなります。その上、一度上がった体温が下がることで、より良い睡眠へと導いてくれます。
加えてさまざまな湯の効能も活用する入浴習慣は、日本人の大発明といえます。本来は日本でも共同浴場であった風習を、今では一家に一つの浴室が実現されています。
この浴室が、近年、工場生産によるユニット化で、さらに劇的に進化しました。それによって水仕舞いの性能は大きく向上し、水漏れの心配もほとんどなくなっています。
そのユニットバスでは、下に潜り込んで点検やメンテナンスを行うこともできます。それは、ユニットを交換すれば、いつでも浴室の機能や配置を変更できるようになったということでもあります。
また、2階に浴室を設けることもでき、設計の幅も広がりました。欧米のように、寝室の近くに設置することも簡単にできます。
さらに、シャワーヘッドの機能によって、シャワーの種類も豊富にあり、ジェットバスやマイク口バブル、腰湯など、入浴ライフも変わります。もちろん、水垢が溜まりにくく、水はけの良い床材や、力ビの生えにくい目地の少ない浴室壁もあります。
さすが、お風呂の国ならではのバリ工ーションになっています。