一般的には、厚さ15mmの筋交いが基準となる壁倍率は1.0倍と考えられていて、
この厚さを45mmにすると、壁倍率は2.0倍になります。
壁の強さが倍になれば、壁の長さは半分ですみます。
先の100㎡の家であれば、18m分の壁で良いということです。
外側に合板などの面材が張られている現場も多く見かけます。
たとえば7.5mm以上の合板を所定の釘で張ると、2.5倍の壁倍率になります。
同様に計算すると、先の家では15m弱の壁が必要です。
筋交いを太くし、合板を厚くする、あるいは組み合わせることで、
さらに壁倍率を高くすることができます。
たとえば壁倍率が5.0倍になれば、耐力壁は7m強あれば壁の量が足りることになります。
これであれば、快適で魅力的な窓を設置しても十分に強度のある建物が実現できます。
つまり、耐力壁のつくり方が、家の快適さとも直結しているのです。
ところがこの基準通りでは、最低限の壁の量であり、品確法の耐震等級1に相当します。
さらに高い等級では、下表の基準が定められています。